日別アーカイブ: 2017年2月25日

働くということ

このブログでは政治的な話や、その他意見が異なるような微妙な問題については、話題にしないことにしていますが、昨今電通の過労死の問題から労働者の長時間労働が問題視され、それに基づき現在国会では、時間外労働規制に関する法案が審議されています。これは簡単にいうと残業の上限を法律で一律に規制するというものです。

当社は業種としては派遣会社に属する業態ですが、この派遣会社も世間でのイメージは良いものではないようです。なぜなら、安い賃金でこき使う、電話一本で明日派遣されるところを伝えられる、すぐに派遣切りにあう、社会保障などないに等しい、まぁでるわ、でるわ、ここまででるかというほど悪いイメージのオンパレードです。

その派遣会社ですが、現在当社に在籍している人たちは、会社に使われるのではなく己の技術一つで世間を渡っていく人、趣味を優先するあまり一定期間働いて、その他の時間は全て趣味の時間とする人、退職しても世間と一定の接点を持ちたい人、将来自分の店を持ちたいために今は働けるだけ働いてお金を稼ぎたい人、介護を必要とする人がいるため働く時間を自分で決めたい人等、現状働く理由は千差万別の人たちが集まっているのが派遣会社である当社の特徴です。

何が言いたいのかというと、とどのつまり働く理由は人それぞれだということです。それをロボットじゃあるまいし残業の時間を一律に決めて、それに違反すれば会社は罰則を受けることが働く環境を整える解決方法になると、議員の皆さんが本当に思っていらっしゃるのであれば、私は大きな間違いだと思っています。

ある人がいみじくも私に言った言葉が今でも印象に残っています。「毎日上司に怒鳴られ、こき使われて精神を病みそうになって、やっとの思いで退職して今は派遣会社に所属しているが、どんなに過酷な環境で、そこに気の合わない嫌な人がいたとしても、この現場が終われば多分二度と会うこともないだろうと思えばどんなことでも耐えることができる。これがサラリーマンとして一つの会社にいたならばとっくに精神を病んで社会から放り出されていただろう。これが派遣会社に私が所属している最大の理由です」と。

見方を変えれば派遣会社も、そんなに悪くはないと思いますけど、ブログをお読みの方はどう思われますか。

未だ現状に即していない面があるにしても、派遣法も整備されて働く者にとってみても有利な法律となっています。

働く時間は自分で決める。そして正当に働いた時間だけ報酬をもらう。

私は、この当たり前のことが実現できる世の中が良い世の中だと思います。