日別アーカイブ: 2024年10月7日

MotoGPに行ってきた(Part2)

Part1ではレース結果の報告でしたが、Part2では我々が見た現地の模様をお伝えします。

現地の様子から

特設のモニュメントが我々を迎えてくれます。MotoGPは1949年に始まり今年が75年になる記念の年だそうです。

コースの一部ですが紹介です。

スタート&フィニッシュ地点です。土曜日は時々雨模様の天気でした。雨降りの時の傘は周りの人がコースが見えなくなるのと、雫が後ろの人に垂れてきますので原則禁止です。ですから皆それぞれカッパ持参です。

通称バックストレートと呼ばれている全長762mのダウンヒルストレートです。名前の通りコースがずっと下りになっています。ここは二輪、四輪含めコース中最も最高速が出る場所です。 MotoGPクラスでは300km近いスピードで通過していきます。しかしコースの終わりが90度の直角コーナーとなっていますので、ここでは強烈なブレーキング操作が見られます。時には車体が激しく左右に揺れるほどの強力なブレーキを掛けてコーナーに進入していくのが見られます。通の人に言わせると選手の力量がはっきりと分かるのがここだそうです。一番見応えがある場所はここだという人が多いのも分かるような気がします。予選の日から、ここだけは人でいっぱいになります。

青山監督にホンダのレースチームの食事が提供されているブースに招待されて昼食を共にしました。

レース関係者しか食事ができないところですが、招待者ということで特別なタグをいただき入ることができました。

ドレッシングやソースなどは日本で見たことがないような銘柄でした。流石にアルコールはありません。

実は、入って直ぐに気がついたのですが、LCR HONDAのヨハン ザルコ選手が食事中でした。

ここはひとつ写真とサインをもらわねばという場面ですが、パドックを出るとファンから写真とサイン攻めに遭う人たちですから、この場所は数少ない安息の場だろうと思ったので遠慮することにしました。ちょっと残念な気持ちが。ヨハン ザルコ選手

食事の後、チームのパドックへも案内してもらいました。

Moto3のマシンを見ていて気付いたのですが、一般のバイクは左ハンドル側にはクラッチレバーがついていますが、Moto3のバイクにはクラッチレバーの上に後輪用のブレーキレバーが付いていました。右側のフットレストのところにも足踏式のブレーキが付いています。青山監督の説明では右フルバンクの時に右足のブーツが地面に着いてフットブレーキでのコントロールができない時があるので、そのために後輪は2箇所あるブレーキを使ってコントロールしているとのこと。また、このブレーキは色々な場面で使う機会が多いそうです。今はMotoGPマシンからMoto3マシンまで全て付いているそうです。

参考:サムブレーキhttps://ride-hi.com/pickup/thumbbreak_220214.html

写真は撮れなかったのですが、Moto2の車体各部には各種センサーと制御とか通信だとかをおこなう黒い箱状のものが車体のあちこちに取り付けられていました。あと車体のあちこちに繋がっているケーブルの多さに驚きました。

唯一写真を撮れたのが、タイヤとタイヤカバーの間にある赤いキャラメルみたいな四角いセンサーです。これは走行中のタイヤ温度を測る赤外線センサーだそうです。レース中もこれらを含めた各種センサーから送られてきた情報をもとにレーサーに指示を出すのだそうです。

タイヤを温める役目をするコントローラーの一部だと思います。

全てのパーツがこれらのボックスに収められているとのこと。

転倒で傷ついたカウルが。(欲しい)ボソッ

ピットレーンにも出てみました。

以上がパドックの様子でした。

ここからはパドックエリアの様子です。

観客席側の様子です。

キッチンカーも沢山出ていました。

近年は明らかに観客層が変わってきているのが実感できます。極東の遠い場所での開催ですから以前は日本人ばかりという感じでしたが、近頃は白人の方々やアジアの方々を沢山見るようになりました。事実、我々が座っていた客席も周りは白人の集団でした。そして我々の隣はタイの男女でした。何故タイの人たちだと分ったのかというと、タイの選手がレースに出ているときにタイ語で書かれた横断幕を二人で掲げて応援していたからです。そのほかにも沢山のアジアの方たちが来場されていました。これは開催地の順番は毎年のように変りますが、今年のアジア・オセアニア ラウンドは、9月にインドネシアから始まって、日本、オーストラリア、タイ、マレーシアと11月初旬までアジアを中心にレースが続いていきます。結果、ここ数年アジアの人たちがモータースポーツに接する機会が多くなり、自然と沢山のファンが増えたことが、この日本GPにも影響しているものと考えます。皆さん白人の方も含めて日本への観光を兼ねて応援に駆けつけているのではないでしょうか。

来年は、現在青山監督のところに所属しているタイのチャントラ選手が、Moto2からMotoGPという最高峰のクラスにステップアップして挑戦するので、タイでのモータースポーツの人気はさらに盛り上がると思います。

ここ数年は、あちこちから色々な国の言葉が耳に入り、本当に国際色豊かな日本グランプリになったなと感じます。

最後に動画です。撮影テクニックはアマチュア以下です。

本当に早くてスマホではとても撮影が難しいです(言い訳)

動画を見るときは大音量に注意してください。

動画その1 決勝スタート前をグランドスタンドから見たhttps://youtu.be/HraEAjkd4DM

動画その2 セカンドアンダーパスから最終コーナーhttps://youtu.be/YYrlsp3YgAY

動画その3 最終コーナーからメインスタンド前通過https://youtu.be/LfqI17-d4RY

最後にプロが撮ったMotoGP公式サイトビデオhttps://www.youtube.com/watch?v=IA5-ZMMItYA&ab_channel=MotoGP

以上です。また来年。

MotoGPに行ってきた(Part 1)

前回のブログで二輪レースのMotoGPの観戦に行きますと伝えましたが、10月5日の土曜日から日曜日にかけて、栃木県茂木町のモビリティーリゾートもてぎに、市原市出身の青山監督率いるホンダチームアジアを応援するため、現地集合組を加え総勢7名で応援に行ってきました。

Part1とPart2の二回に分けて報告します。

まずはPart1から

レース結果は、ホンダチームアジアのプレスリリースの通りです。

Moto2の結果

 
  日本GP Moto2クラス決勝は、コンディションに翻弄される一戦となる  
10月6日(日)ロードレース世界選手権(MotoGP)Moto2クラス第16戦日本GPの決勝がモビリティリゾートもてぎにて開催された。IDEMITSU Honda Team Asiaから唯一の出場となったマリオ・アジは、難しいウェットコンディションの中で全力を尽くした。しかし残り4周にさしかかった時、テクニカルトラブルにより残念ながらリタイヤを余儀なくされた。  
モビリティリゾートもてぎ
ロードレース世界選手権(MotoGP)第16戦日本GP
路面:ウェット
気温:21℃
湿度:90%
路温:26℃



 
青山博一監督
今日はコンディションが混在する難しいレースになりました。スタート後1周で雨のため赤旗中断となり、その後レースは12周へ短縮となり再スタートが切られました。アジ選手はよいスタートを切り、何チームかはスリックタイヤを選んだ中、わたしたちはレインタイヤでスタートすることにしました。ほとんどのライダーたちがウェットタイヤでスタートしましたが、結果的にスリックタイヤのほうがよい選択だったようです。
アジ選手は変化するコンディションに少し苦戦し、残り4周となったところテクニカルトラブルによりリタイヤせざるを得ない状況となってしまいました。チームのホームレースである日本GPで、理想とはほど遠い結果となってしまいました。残念ではありますが、オーストラリアGPに向けて気持ちを切り替えたいと思います。次戦はチャントラ選手も復帰して、共に上を目指して改善を続けられることを願っています。

  
マリオ・アジ選手 #34決勝結果 DNF
この週末はとても厳しいレースウィークになりました。コンディションはとても変わりやすく、ドライコンディションでの走行が十分にできませんでした。タイヤの選択を間違えてしまいましたが、今日は皆にとって難しいコンディションだったのではないかと思います。私は特に最終セクターで苦戦しました。
再スタート後にテクニカルトラブルに見舞われ、残念ながらレースをリタイヤすることとなってしまいました。言葉にするのが難しいほど悔しい気持ちでいっぱいでしたが、次戦に向けて気持ちを切り替えなければなりません。この週末で多くを学ぶことができたので、次戦のオーストラリアGPに活かしたいと思います。このレースウィークは受け入れ難い結果となってしまいましたが、次戦まで1週間の休みがあるので、万全に迎えられるようしっかり準備を進めたいと思います。チャントラ選手のチームクルーも含め、この週末を通して全力を尽くしてくれたチームの皆に本当に感謝しています。




Moto3結果

  
古里が日本GPで9位獲得、トップ10入りを果たす  
10月6日(日)ロードレース世界選手権(MotoGP)Moto3クラス第16戦日本GPの決勝がモビリティリゾートもてぎにて開催された。Honda Team Asiaライダーの古里太陽は母国のファンの前で堅実なパフォーマンスを見せ、9位を獲得した。一方タットチャコーン・ブーシュリーは序盤に転倒し、惜しくもこの週末のレースを終えることとなった。  
モビリティリゾートもてぎ
ロードレース世界選手権(MotoGP)第16戦日本GP
路面:ドライ
気温:23℃
湿度:82%
路温:29℃

  
 
青山博一監督
もてぎでの日本GP決勝を終えました。古里選手はトップ10争いをして9位を獲得しましたが、決して目指していた結果ではありませんでした。古里選手はこの結果以上のポテンシャルを持っていたと信じています。しかし彼は全力を尽くしてくれたので、今後のレースで目標を達成するために気持ちを切り替えて取り組んでいきます。
ブーシュリー選手は2周目に3コーナーで転倒してしまいました。幸いにも大きな怪我はなかったので、今後のレースのために回復することを優先にしたいと思います。チームを支えてくださったスポンサーの皆様、チームの皆に感謝をしています。今大会の結果は期待をしていたものではありませんでしたが、今後のレースで更に上を目指してチーム一丸となり引き続き全力を尽くします。


 
古里太陽選手 #72決勝結果 9位
今日の結果に満足しているわけではありませんが。ホームレースの日本GPでベストを尽くすことができたことを誇りに思っています。限界までプッシュし、最後まで集中して走ることができました。近いうちに努力が結果という形で報われると信じて、これからも最善を尽くしてがんばります。




 
タットチャコーン・ブーシュリー選手 #5決勝結果 DNF
今日はタフなレースになりました。3コーナーで転倒してしまい、レースを終えることとなりました。スタートは完璧ではなかったものの、転倒に遭うまではできる限りプッシュしました。よい結果を目指して努力していたので、残念な結果となってしまいました。2週間後に迫るオーストラリアGPに万全に挑めるように回復に努めます。


 

現地の模様をパート2でお届けします。