寸法計測

昨今、光波(レーザー)の普及により簡単に距離が測れるようになりましたが
機械の分野では、巻尺で長さを測っている事がまだまだ多いのではないでしょうか。
これが結構面倒なんですよね

巻尺は、引っ張れば伸びるし、空中では巻尺の重みで垂れます
そして金属は、温度により伸縮します。

だから巻尺で正確に測るには
温度による補正値
張力による補正値
たるみによる補正値
を巻尺で測った値にそれぞれ加えなければなりません。

そこで必要になる測定器具が
巻尺は勿論ですが表面温度計とバネ秤
我が現場ではその測定器具に校正証とトレサビリティ―が必要になります。

もう一つ検討しているのが
巻尺を空中で水平に引張った時にできる曲線の垂れる量(垂直高さ)です。

この量を計算してみると
例えば
50Mの長さを50N (≒5Kgf)で引っ張れば1.2M程垂れ下がります。
150N (≒15Kgf)で引っ張れば0.4M程垂れ下がります。
(巻尺により単位質量が異なりますので数値はおおよそです)
これは計測間にある障害物を避けるための検討です。

この巻尺が描く曲線をカテナリー曲線(懸垂線)と言われていて
双曲線関数になっています
身近なところではネックレスや電柱間の電線が描く曲線です。
お堀の石垣も綱を斜めに張った時に垂れるカテナリー曲線に合わせて
造られたと聞いたことがあります。

光波で測ればこんな検討はいらないのですが

まだまだ収穫できます(M)